芸術は癒せますか(1)

音楽の癒しの力

アドリアナ・パレデス―スタッフ・ライター

創造性を発揮させることは癒しの過程に大きく貢献することができ、また、多様な文化で受け入れられてきました。文化人類学者アンジェレ・アリアンは、まじない師や祈祷師は人が歌や踊りをやめると魂の創造のストレスや不均衡との接触を失い、それが病気が現れる原因になると信じていると言います。有史以来、人々は絵や物語、踊り、歌を癒しの儀式に用いてきました。この4部からなるシリーズでは、芸術的な表現と形而上学との関係を探ってみたいと思います。

芸術的な活動にかかわることは、見る側であっても、芸術家であっても、気分や感情といった心理的な状態全般を高めることができます。創造的な活動はストレスや気分の落ち込みを減らし、慢性病の重荷を軽減する手段として機能することがあります。ここ数十年来、健康心理学者は感情的な傷を癒し、自分や他人の理解を深め、内省の能力を発達させ、症状を改善させ、行動や思考のパターンを改良するために多様な方法で芸術が用いられるうるかを見つめてきました。.

音楽、健康、形而上学

音楽は、芸術と癒しの手段としてもっとも身近で、もっとも研究されています。音楽療法は不安や短期の痛みを軽減することを示してきました。音楽療法プログラムは感情のバランスを回復することにも役立ちます。音楽は脳の神経のはたらきを鎮め、一部には小脳葉や視床下部の活動によって、神経系の効果的な機能を回復するのに役立つでしょう。

音楽はがん患者にも用いられてきました。アメリカがん協会によると、従来型の治療とともに用いられれば、音楽療法は痛みを緩和し、化学療法の副作用によるむかつきや吐き気をやわらげる証拠があります。また、ストレスを緩和し、全体的に健康だという感覚をもたらすことがあります。音楽療法は心拍、血圧、呼吸数を下げるということを明らかにした研究もあります。

音楽の授業を履修する学生は知能指数が高まるということを示した研究があります。特に、モーツァルトが作曲した音楽を聴くことは、その音楽が脳の特定の分野を活性化するため、空間能力を用いる仕事の短時間での改善をもたらします。これは「モーツァルト効果」と呼ばれ、よく知られています。

音楽は形而上学で不可欠な部分を占めてきました。国際的に知られた透視能力者で、スピリチュアル・ティーチャーのバーバラ・Y・マーティンによると、「素晴らしい音楽を聴くと、その音楽の考えに結びついた、多様な色彩の素晴らしいスピリチュアルなエネルギーが見えます。特にその音楽が気持ちを高めてくれるようなものなら、そういった驚くべき音楽の思考形態があることでしょう。中立的な音楽もあれば、良くない影響を与える音楽もあります。音楽の質は、その音楽のスピリチュアルな力と大いに関係があります。」

スピリチュアル・ティーチャ―でスピリチュアル・アーツ・インスティトゥートの幹部取締役であるディミトリ・モライティスは次のように付け加えます。「音楽は、ときに神の言葉と呼ばれる生命の振動する活動から発しています。それは物質界同様に、スピリチュアルな世界に含まれます。古代から現代にいたるまで、形而上学は音楽のスピリチュアルな力を魂を高める道具としてよく理解してきました。高めてくれる音楽を聞くこと、さらに良いのは歌ったり楽器を演奏するようになることですが、そういったことは意識に対する素晴らしい効果があります。」

音楽活動にかかわることに遅すぎるということは決してありません。そうすることであなたは高められ、魂を表現するもうひとつの素晴らしい方法を見つけるでしょう。

出典:

http://www.artandhealing.org/why-it-matters/

http://www.cancer.org/Treatment/TreatmentsandSideEffects/ComplementaryandAlternativeMedicine/MindBodyandSpirit/music-therapy

Reprint from Aurablog.org. Copyright 2012, Barbara Y. Martin and Dimitri Moraitis

http://aurablog.org/2012/05/30/can-art-heal/

日本語訳Megumi 無断転載を禁ず